こころの健康

スイスでは、こころの病気も、体の病気と同じように扱われます。こころの病気の治療で専門家にかかったり、施設に入院した場合は基本保険が適用されます。

サポートとカウンセリング

スイスでは、家族関係や個人的な事情から苦しい状況に置かれている人をサポートする専門家がたくさんいます。精神疾患により精神科医など国家公認の専門家にかかった場合は、入院も含め、基本保険(Grundversicherung)が適用されます。匿名、無料で相談を受けられる窓口もあります。例えば、ダーゲボーテネ・ハント(Dargebotene Hand)では電話、メール、チャットでの相談に応じています(電話143、www.143.ch)。かかりつけ医(Hausärztin oder Hausarzt)に相談するのもよいでしょう。本人や第三者に危害が加えられる危険性がある緊急事態には、早急に警察に連絡してください(電話117)。

子どもと青少年

こころの問題を抱える青少年は、まず、無料のスクールカウンセリングサービス (Schulpsychologischer Dienst)を受けてみるとよいでしょう。子どもの保護者が申し込むこともできます。子ども、青少年向けの子ども緊急相談室(Kindernotruf)では、電話、メール、チャットでの相談に無料、匿名で応じます(電話147、www147.ch)。青少年が心理的な緊急事態に陥ったときは児童・青少年精神科(Kinder- und Jugendpsychiatrie)へご連絡ください。電話番号は061 325 51 00です。

依存症

依存症患者はバーゼル地方依存症援助(Suchthilfe Region Basel)や両バーゼル準州依存症多文化カウンセリング窓口(Multikulturelle Suchtberatungsstelle, MUSUB)で、秘密厳守、無料のサポートを受けることができます。本人ではなく家族や関係者からの相談や、他言語での相談にも応じています。依存症になるのはアルコールや薬物だけではありません。ギャンブル依存症やショッピング依存症、インターネット依存症、摂食障害などの場合も相談センターでサポートが受けられます。相談はメールでも受け付けています。

トラウマ

恐ろしい体験をし、処理できずにトラウマとなっている場合は、サポートを受けることをお勧めします。トラウマは深刻な精神疾患です。こころの問題や精神疾患に関する相談窓口やサポートプログラムとは別に、戦争や拷問被害者のための専門的な相談と治療を受けられる機関もあります。